へそ温灸療法

2013年12月15日日曜日

【養生の術】について 

原文『養生訓』全巻青空のホームページ 

 万(よろず)の事つとめてやまざれば、必ずしるし(験)あり。たとへば、春たねをまきて夏よく養へば、必ず秋ありて、なりはひ多きが如し。もし養生の術をつとめまなんで、久しく行はば、身つよく病なくして、天年をたもち、長生を得て、久しく楽まんこと、必然のしるしあるべし。この理うたがふべからず。

 

万事において努力を続ければ必ず結果がある。

たとえば春にまいた種を、夏の間よく世話をすると、秋には収穫が多くなるようなものである。

人の健康も同じである。

養生術を実行すれば、健康で病なく過ごせ、長生きすることができ人生を楽しむことができる。

これは、必然であり疑いがない。

 




 

原文『養生訓』全巻青空のホームページ 

 気は、一身体の内にあまねく行わたるべし。むねの中一所にあつむべからず。いかり、かなしみ、うれひ、思ひ、あれば、胸中一所に気とどこほりてあつまる。七情の過て滞るは病の生る基なり。

  気は常に身体全体に行き渡っているのがよい。

胸だけに収めておくことはよくない。

怒り・悲しみ・憂い・思いなどは特に胸に滞りやすいものである。

七情の滞りは病の根源ともいえるからである。
 

 


 原文『養生訓』全巻青空のホームページ

 人の身は父母を本(もと)とし、天地を初とす。天地父母のめぐみをうけて生まれ、また養はれたるわが身なれば、わが私の物にあらず。天地のみたまもの(御賜物)、父母の残せる身なれば、つつしんでよく養ひて、そこなひやぶらず、天年を長くたもつべし。これ天地父母につかへ奉る孝の本也。身を失ひては、仕ふべきやうなし。わが身の内、少なる皮はだへ、髪の毛だにも、父母にうけたれば、みだりにそこなひやぶるは不孝なり。況(いわんや)大なる身命を、わが私の物として慎まず、飲食・色慾を恣(ほしいまま)にし、元気をそこなひ病を求め、生付(うまれつき)たる天年を短くして、早く身命を失ふこと、天地父母へ不孝のいたり、愚なる哉(かな)。人となりてこの世に生きては、ひとへに父母天地に孝をつくし、人倫の道を行なひ、義理にしたがひて、なるべき程は寿福をうけ、久しく世にながらへて、喜び楽みをなさんこと、誠に人の各(おのおの)願ふ処ならずや。この如(ごと)くならむことをねがはば、先ず右の道をかうが(考)へ、養生の術をまなんで、よくわが身をたもつべし。これ人生第一の大事なり。人身は至りて貴とくおもくして、天下四海にもかへがたき物にあらずや。然るにこれを養なふ術をしらず、慾を恣にして、身を亡ぼし命をうしなふこと、愚なる至り也。身命と私慾との軽重をよくおもんぱかりて、日々に一日を慎しみ、私慾の危(あやうき)をおそるること、深き淵にのぞむが如く、薄き氷をふむが如くならば、命ながくして、ついに殃(わざわい)なかるべし。豈(あに)、楽まざるべけんや。命みじかければ、天下四海の富を得ても益なし。財(たから)の山を前につんでも用なし。然れば、道にしたがひ身をたもちて、長命なるほど大なる福(さいわい)なし。故に寿(いのちなが)きは、『尚書』に、「五福の第一」とす。これ万福の根本なり。

 

今、天地父母万物のおかげを認識し恵みに感謝すること

授かっている命への感謝として、寿命を全うすることこそが感謝の表現

それゆえ

自分の身体を不健康な状態にもっていく行為はよくない

理由も無しに毛髪を切る、肌を傷つけるなどは、もっとも親不孝な行為

 

人生の最も大事なことは、健康で長生きする方法を知り実践すること

自分の欲望と自分の健康とを考えてみれば、

人生を楽しく過ごすのはいいことだが、それで寿命を縮めることがあってはいいことでない

自分の健康を損ない楽しく生活を過ごせないとしたら、何も役に立たない

 

養生道にしたがって

健康で長生きすることが、大いなる幸せである

 

(身体髪膚これを父母に受く。敢(あえ)て毀傷(きしょう)せざるは孝の始めなり。)


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